今回は、「勝つこと、一番になること」へのこだわりが強いお子様が、勝ち負けのある遊びを他者と一緒に楽しく遊べるようになるためのプログラムをゲーム遊びを通してお伝えします。
ゲームは、子どもから大人まで一緒に囲んで楽しめる遊びで、また人と人を繋ぐコミュニケーションツールでもあります。
テレビゲームや電子ゲームには映像や音楽があり世界観を広げることのできる魅力がありますが、それとは違う、他者と向き合って楽しめる魅力的なツールです。
・ルールを理解し覚え、守る
・論理的思考力
・想像力
・記憶力
・会話や表情から感情を推測、想像する力
・心理的な駆け引き
・順番や交代の理解
・計画性
など、まだまだ多くの要素が含まれ、意欲や自信、忍耐力、自制心、協調性、他者への思いやりなどの非認知能力を学ぶよい機会にもなります。
お休みの日や雨の日に家族みんなで囲んでみてはいかがでしょうか。
一方、ゲームや遊びには勝ち負けが存在します。
私たちは、勝ちたい!1番じゃないと嫌!という気持ちは、誰しもが通る成長段階であり、大切な成長のステップだと考えます。
しかしながら、負けた時に癇癪を起こしたり、泣いたり、自分が負けると分かると途中で投げ出したり、カードを破るなどパニックを起こされたりしては、周りの人、もちろん親御さんは困ってしまいますよね。
“負けたらこの世の終わり”のような考え方を持ってしまっている子どもに対し、スカフォルズでは段階的にプログラムを進めていきます。まずは、勝つ機会を多くもたせ、他人とするゲームが楽しいことをしっかり認識してもらいます。その後、勝っても負けても得がある状況をつくったり、勝つことも負けることもあるということを説明し見通しをつけたりという段階へ進めます。そして次に少しずつ負ける状況をつくり“負けても楽しかった” “負けても大丈夫なんだ”という考えを身に着けていく、お子様によっては相手に勝たせてあげるとなど、その子の状況と特性に応じて遊びの中で支援を発展させていきます。
自分の状況や気持ちを理解して言葉で伝えられるようになるまであせらず長い目で関わることば必要です。これらの丁寧なやりとりは、学校や園はもとより、兄弟関係などでは難しいことでもあります。
最近はこんなゲームをしてみましたよ。
みんなで協力!果樹園ゲーム
順番にサイコロを振って、カラスが木の実を食べにくる前にみんなで協力して全部収穫しよう!というゲームです。
つまりは、プレイヤーは全員がチーム!敵は1羽のカラスです。
カラスが忍び寄るコマの数は変えられるので、難易度を調節できます。
みんなで応援し合ったり、勝った喜びを共有したり。誰か1人が負けることはないので、負けた悔しさはみんなで一緒に共感できます。
対象年齢は3歳~ 数字が読めなくても遊ぶことができます。
勝っても負けても得!ポンポンゲーム
勝ちへのこだわりが強い、ジャンケンを覚えたばかりの年少さん。
ジャンケンをして
勝ったら大きいポンポンをゲット!
負けたら小さいポンポンをゲット!
ルールを守り、最後まで楽しんで紙コップいっぱいになった様子を嬉しそうにみつめています。
苦手なことも段階に応じて楽しく取り組める工夫をすると、子どもは喜んで繰り返します。
このように楽しんで気持ちよく繰り返していくうちに、ご本人のスキルとなり、苦手なことも気がつけばできるようになるのが療育です。
お子様の発達に関する事で気になることやご相談などありましたら、お気軽にスカフォルズまでお電話下さい。
Comments