10月11日に『コミック会話』についてのメリットをご紹介させていただきました。
今回は、続きとセッションでの様子等をお伝えします。
まずは、興味が持てる様に好きな動物のマグネットを使用し、動物に吹き出しを付ける方法で行いました。
Aちゃんは、ネコ
Bちゃんは、ウサギ
① 日時、場所を伝えマグネット動物をホワイトボードに貼ります。
②起こった「出来事」「事実」を、起こった順番にストーリー仕立てで伝えます。
(事実確認)
AちゃんとBちゃんがすごろくゲームをしていました。Aちゃんが先にゴールをしBちゃんが負けました。Bちゃんは、負けてしまったので、Aちゃんに「もう、遊ばない」と言いました。と、言う出来事がありました。
ここで、絶対に「負けたから怒ったら駄目です」と言ってはいけません。理由は、まだ自分の行動を十分に振り返る事が出来ていないからです。ここで止めたら十中八九、また同じようなトラブルは起きます。
③吹き出しを貼り、実際に言葉にしたことを伝えます。大切なことは、「できる限り実際に言った言葉を伝える」ということです。ニュアンスで「悪口を言った」とかではいけません。なぜかというと、後で「どの言葉で相手がどう思ったか」の擦り合わせができなくなるからです。 また「言い方」も大事です。ボソッと言ったのか、強めに言ったのか、同じ言葉でも言い方で受け取る印象が変わるからです。
④行動の裏にある思いを聞き、「吹き出し」にして伝えます。
次に、それぞれの行動の裏に、どんな思いがあったのかを伝えます。ここが非常に大切です。なぜなら、ここで聞く「相手の行動の裏にある思い」を、互いに初めて知るからです。この段階で大切なのは、「実際に口にした言葉の吹き出しとの違いがわかるように」です。分かりやすいように「吹き出し」の色を変えるなどの工夫も行っています。相手の行動の裏にある気持ちを知ることもできたり、「相手に悪気はなかった」ということが判明したり、少し安心します。でも、「痛かった」「嫌だった」ということには変わりありません。
⑤それぞれが「どうすればトラブルにならなかったか」を行動ベースで振り返ります。 次に、「それぞれ、自分がどのようにしていれば、トラブルは起きなかったと思う?」と聞いていきますが、現段階では、ここまで一緒に進めていき、「どうすればトラブルが起きなかった」かは、支援者がいくつかのパターンを伝え、本人に選ばせています。(個々の対応を行います。)
⑥お互いに「今回のようなトラブルにならないために、次からはどうするか」「じゃあ、次からはどうすればよさそう?」ここも支援者がいくつかのパターンを伝えます。
「じゃ、次からはそれに気をつけて関わろうね。」ここまで進めていくと、「謝る」と言う気持ちも現れています。ここで大事なのは、「自分がとった行動について謝る」ということです。「なんかゴメンね」では、何のことを謝っているのかが曖昧です。謝るのであれば、「自分が言った発言」、「自分がとった行動」について「ゴメンね」と謝る事が大事です。(でも、直接言えない子もいますので、謝る方法はいろんなやり方を取り入れています。)
※支援者が代弁したり、手紙を渡したり…落ち着いて自分の行動を振り返ることができれば、正しい答えに辿り着けます。
ただ、大人が押し付けるのではなく、「子どもがもっている答えを引き出す」という気持ちで行うことが大切です。
そして…
心で思うことが、ダメなのではなく、「思うことは、何を思ってもいいけど、言葉や行動に表してはいけないことがある」と、子ども自身が思える事も大切だと思っています。
スカフォルズでは、一度に進めるのではなく、個々に合わせアレンジを加え無理なくセッション課題に取り入れ、これこらも進めていきたいと思います。
お子様の発達に関する事で気になることやご相談などありましたら、お気軽にスカフォルズまでお電話下さい。
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