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執筆者の写真スカフォルズ 滝谷

お家でできる「おはなし」の応援




「うちの子、なかなかおはなししてくれないけれど大丈夫かしら?」


そんな心配をされたことのある親御さんは少ないのではないしょうか。

今回は、お家でできるお子さんの“おはなし”の応援の仕方をいくつかご紹介します。



①いろんな体験をさせてあげたり、いろんなものを見聞きせてあげる


私たち大人も見たことも聞いたこともないものをイメージして覚えることは難しいものです。

お子さまにとってもそれは同じです。やったことのないこと、見聞きしたことのないことをイメージして言葉として覚えて話すことはできません。

言葉を話せないうちからまずはたくさんの経験をし、さまざまなものを見聞きすることが“おはなし”する力の土台となります。

といっても、特別な体験をさせるために無理をする必要はありません。お子さまはご家族や友だちと過ごす日常を重ねることで、日々の生活に必要な言葉のイメージを掴み覚えていくからです。


いっしょに楽しく遊ぶ


お子さまが“おはなし”ができるようになるために1番大切なことは、『相手に伝えたい』という気持ちです。

この『相手に伝えたい』という気持ちを育むために、私たち大人はどうすれば良いでしょう?答えは簡単です。お子さまといっしょに楽しく遊ぶ、です。

まだ言葉を話せないお子さまとも表情や身振り手振りを使って、楽しく遊んであげてください。そういった経験を積み重ねたお子さまは『人と関わるのは楽しい』『相手に自分の気持ちが伝わるのは嬉しい』『相手に自分の気持ちを伝えたい』という思いが芽生えます。その気持ちの芽生えが“おはなし”への大きな足掛かりとなります。


お子さまが伝えようとしていたら、あえてちょっと待ってあげる


お子さまを日ごろからよく見守っているからこそ、“おはなし”ができなくても親御さんはお子さまの気持ちを察してあげることができるでしょう。お子さまの表情や目線だけで『絵本をよんでほしいんだな』、ズボンを押さえているだけで『オムツを交換してほしいんだな』など。

親御さんとお子さまの親密で良好な関係の現れですが、ちょっと待ってください。

お子さまが伝えなくても親御さんがすべて先に汲み取って希望を叶えてしまうと、お子さまは“おはなし”する必要を感じにくくなってしまいます…

お子さまが何かを伝えようとしていたら、あえて少し待ってあげてください。ほんの一瞬で良いのです。そうすることでお子さまは上手に“おはなし”はできなくとも、なんとか思いを伝えようとしてくれるかもしれません。



最後に、上の図【ことばの氷山モデル】をご紹介して終わりたいと思います。

例えば『ジュース』と言えるようになるためには、はじめに『ジュースを飲む』という体験・行動から『ジュース』というものイメージを思い描けるようになる必要があります。次に『ジュース』という言葉の意味がわかるようになります。そして最後に『ジュース』と言えるようになるのです。

この【ことばの氷山モデル】をみていただくと分かる通り、お子さまが“おはなし”できる言葉はほんの一部。まだ“おはなし”はできないけれど、わかる言葉、わかる事柄がたくさんあるのです。

そのことを胸にとめて、焦らず、お子さまの“おはなし”を応援していきたいものですね。

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